論計舎の取り組みと論理学に関して知っている二、三の事柄

この記事は数学基礎論アドベントカレンダー2022の11日の記事として書かれたものです。1週間以上遅れてしまったものですから、前後の記事の紹介は割愛させていただきます。

今回このような機会をいただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
また12/25には川井が個人として部分構造論理を紹介する記事を書かせていただく予定です。

目次

論計舎について

数理「論」理学と「計」算機科学を主軸としたオンライン私塾

  • 両分野を世に広めることがミッション
  • 講師がオンライン(Zoom)の個別通話で数学の学びをサポート
  • ただ知識を伝えるのではなく理解を深めていただくための対話を提供
  • 二つの講座
    • メンター講座
      • チャットによる質疑応答・学習指導、ファイル共有サービスを用いたノート添削
    • チューター講座
      • 輪読やセミナーと呼ばれる大学の数学科でよく行われるような対話的な形式をオンラインで再現
  • そのほかにセミナーホスティング、シンポジウムの運営など
  • さらにはゲーデルの不完全性定理への12講義に始まる大人数講義の始動

論計舎のミッション

代表 川井の個人的な心情ですが、論理と計算というのは様々な点で両輪をなしていると考えています。あるいは同じものであり、違う表れを持っているから人間は両者を行き来する。
そうした密接な関係にある数理論理学と計算機科学(の一部)を「論理と計算の科学」と、川井は呼称します。
その「論理と計算の科学」は、いわゆるAIブーム・機械学習ブーム等々の中で、学問の世界でも下火となっています。この逆境の中で、「論理と計算の科学」というテックをした支えする基本となる科学を普及することを使命と考えているのです。

ゲーデルやチューリングなど名前を挙げるとキリがないので有名なこの二人に代表してもらいますが、こうした数学者たちはコンピュータが現実にできる前にその理論的基礎を作り上げそれどころかコンピュータにより何が可能で何が不可能かを理論的に明らかにしていたのです。

論計舎は表層的な論理と計算への理解に留まるのでなく、その歴史的・理論的な基盤を知ることが現代において重要と考えます。

そして何よりこれらの学問は、ものすごくおもしろいのです。このおもしろさを少しでも多くの人に感じていただけたらと日々活動しております。

二つの講座

論計舎では選りすぐりの4名の講師メンター講座チューター講座という二つの仕方でオンラインでの数学の学びをサポートします。

チューター講座について

その特徴は、 通常の私塾やオンライン家庭教師におけるような一方的な講義形式でなく、 輪読やセミナーと呼ばれる大学の数学科でよく行われるような対話的な形式をオンライン上で提供する点にあります。

メンター講座について

メンター講座は、選りすぐりの四名の講師による質問への応答、ノート添削・学習指導のサービスです。
チューター講座で一区切りついた後に独学する際に手助けになればと新規開設された講座です。
もちろん最初からメンター講座を受講するなどの受講も可能です。
論計舎では生徒さんの都合に合わせたパードナライズしたサービスを提供しております。

連続講義「ゲーデルの不完全性定理への12講」

2022年9月から毎月一回一年かけた「ゲーデルの不完全性定理への12講」という有料連続講座を開設しています。数理論理学とは何かという話から始めて第一不完全性定理をお伝えし、第二不完全性定理を紹介します。

講師は代表の私、川井 新です。

2022/12/18に第4回を終え、計算論(計算可能性)のお話に入りました。
不完全性定理は、証明論と計算論を二本の柱とします。
10, 11月と証明論を紹介し、ちょうど計算論のパートに入ったところです。

次回講義は2023/01/29(日)を予定しております。

参加権は1万5千円で販売しておりますが、これには過去の講義のアーカイブ動画およびスライドと自筆テキストへのアクセス権も伴いますので、途中からの参加も容易です。
ぜひこの機会にご参加ください。

同講義の詳細はこちらのlinkをご参照ください。

四人の講師

川井 新

論計舎主催・講師。論理と計算の関わりに関心をもち、在野研究者として活躍中。他に哲学的論理学も専門とする。RIMS共同研究にて口頭発表2回。 論理学友の会発起人。指導実績のある分野に、線形代数、微分積分学、数理論理学。ウィスキーと珈琲を好む。

市川航士郎

東京理科大学数学科所属。数理論理学、特に形式体系の証明の構造を分析する順序数解析に興味を持ち、数学基礎論若手の会などで発表。最近はずっと不完全性定理を再考している。趣味はクラシック、ジャズなどの鑑賞と クラリネットの演奏。紅茶にこだわる。

牟田篤兄

東京工業大学修士。渡辺研出身。数学科で解析系を学び、その後純粋数学の知識を生かしベイズ統計へ。数学の基礎付けに関心を持ち数理論理学を独学する。担当可能分野は大学レベルの数学(微積・線形等)、ベイズ統計の理論、数理論理学の初歩。 実家の愛犬にあまり会えないのが悩み。ビールを好む。

森山巧

北陸先端科学技術大学院大学修士課程在学中。解析学における集合概念の扱いへの素朴な疑念から直観主義論理や構成可能数学、計算理論などへの興味を強める。担当講義は数理論理学、計算理論。放蕩癖に悩みがち。ウイスキーはアードベッグ、ビールはコロナビールとアサヒスーパードライ以外認めない。

論理学について知っている二、三の事柄

後日pdfにて添付予定

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次
閉じる